この文章を読んでいる人は世界で活躍するCGデザイナーとして将来は活躍したいと思って毎日絵を描いたりパソコンに向かって作業しても一向に上達している気がしなくてげんなりしているかもしれません。
「CGが上手に作れるのは才能だから自分には無理かもしれない…」
そんな事が脳裏によぎってしまうかもしれませんが、そもそもあなたは毎日パソコンに向かって努力をしていますか?
そして自分では努力していると思っていても本当に頑張っている人と比較した事がありますか?
世界で活躍するコンセプトアーティストの田島光二さんも最初からCGと絵が上手かったわけではありません。
昔と最近の絵の比較 pic.twitter.com/x5CrtzWZ4p
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 14, 2014
小学校や中学校や高校生の時にも絵を描いたりしていなかったんです。
小学校の頃も休み時間に友達と絵を描くくらいだったし、中学校はバスケしかしてなかったし。高校では軽音部に入ってずっとギターを弾いていました。将来のことなんて考えてなかったしあんま考えたくもなかった。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
しかし高校を卒業したらいきなり自分の将来を考えなければいけない時が来て、どうやって働くか選択する時がやってくるんです。母親がご飯を作ってそれを食べて学校に行って適当に勉強をして家でゲームをして鼻くそほじってたらいつのまにか「将来何やりたいの?」っていきなり決めなきゃいけない時がやってくるんですよね…。
そんな時に田島さんは絵を描く事が「楽しかった」事を発見しています。
それでも進路を考えなきゃいけない時期になって。絵の仕事がしたいと思った。何より自分は絵以外何も取り柄がなかった。勉強も運動も得意じゃないし超絶的な営業スキルがあるわけでもなかったので絵を描くしかなかった。絵を描いてるときが一番楽しかった。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
しかし、絵を描くのは上手くない事を自覚していた時に出会ったのが「3DCG」だったんです。
と言ってもそんな絵が上手いわけじゃなかった。学校でまぁまぁ上手いくらい。プロとはお世辞でもいえないレベルでした。やりたい事はあるけど実力が伴ってない。そんな現状に落ち込んでた時に出会ったのが3DCGです。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
好きなことすら見つからない人が多い中やりたいことがあるって良い事ですよね。私もCGに出会えて大変な事もありましたが、やり始めた時のあの楽しかった毎日は今でも忘れられません。
その3DCGに出会った経緯は色々あって話すと長くなるし今日は詳しく語らないけど、とにかく高校3年の春に「これだ!これをやりたい!」と言うものに出会えたんです。今回質問をくれた方はもうそれに出会えているわけですからもうスタート地点に立っているって事ですね
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
専門学校や大学に親がお金をだしてくれるのがあたりまえだと思っている人が多い中、田島さんは親にお金を出してもらうのを「超大きな借り」として「就職できなかったなんて許されない」と言っています。
子供がやりたい事なら親が応援してあげるのは当たり前だと思いますが、親が汗水垂らして働いたお金で自分を学校に行かせてくれる事に大きな感謝をしています。
で勉強をするために専門学校にいくわけです。と言っても高校生に数百万の学費が払えるわけもなく奨学金を利用しても全然足りないので両親に残りを出してもらいました。ここでもう父ちゃん母ちゃんに超大きな仮借りを作っています。大金払ってもらって学校行って就職できなかったなんて許されないのです
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
「自分にCGは向いてるかな」とか、「肌に合わなかったら他の事をやろう」なんて考えではありません。根拠のない自身が田島さんを動かしているんです。
就職できなかったらまた別の学校に行くって手もあったし行かせないといってた両親もなんだかんだ行かせてくれたと思います。でも私は迷惑をかけたくなかったので絶対就職してやろうと思ってたし、自分には絶対出来ると思っていました。もし出来なかったらとか一切考えなかったです。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
まだまだ10代なんて若いからやり直しが利く年齢ですが、「崖っぷちの状態」と本人は思っているんです。自分が学生時代はどれだけ甘えた考えでいたのか恥ずかしくなりますね…。
出来なかったら考えなかったのは謎の自信があったのもそうですが、何より出来なかったら後がなかったからです。そういう崖っぷちの状態で2年の専門学校生活がスタートしました
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
高校時代はCGを一切触っていなくて何と専門学校から勉強しはじめたんですが、田島さんが通っていた学校とは東京の日本電子専門学校です。学費を調べて見た所2年制で254万円も掛かるんです。
社会人になってお金を稼ぐようになると254万円がどれだけ大きなお金なのか分かりますよね…。私も親に感謝しないといけません…。
ごめん前置き長すぎたな。笑 ようは高校から何かをやってたわけじゃなく専門から3DCGの勉強を始めたんだよーって事
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
学生と言えば青春を謳歌してアルバイトに明け暮れ合コンしたり遊びたい最中ですが、「ハリウッドよりすごい作品を作れば良い」そうすれば就職出来るという目標を掲げてなんと「ライバルはハリウッド」に決めたんです。かっこよすぎます。
専門学校生活が始まって何を目標に勉強を始めたか。まずハリウッド映画に携わりたいと言うゴールがありました。でその為にどうすれば良いかっていうと、凄い簡単な考え方で「ハリウッドより凄い作品を作れば良い」そうすれば就職は確実に出来る。そう思いました。その日からライバルはハリウッドです。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
目標を単純化して他のアーティストの作品を真似して作りトップアーティストを目指して努力しているんです。
絵が上手い人の作品を真似する人はいますが、CG作品を真似ているんです。
もちろんその目標が簡単な物ではないのは分かっていました。が目標を単純化することで真っ直ぐ進める気がしたんです。目標を決めた後はとにかく色んなアーティストの作品を見て真似ました。何回も何回も。いつかこいつを越して凄いアーティストになってやると常に思っていました
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
教科書は授業が始まる前に読破して授業が物足りなくなる探究心。そんな人自分の学校には誰1人としていなかったですね…。
もっと上手くならなきゃと思ってたので教科書も買った日から肌身離さず持ち歩き、授業が始まる前には読破してました。内容は理解できないけどとにかく楽しかった。授業に関しては学校なんであたり前ですが初心者向けの丁寧な内容です。最初の頃はそれで良かったんですが次第に物足りなくなってきます。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
予襲復讐はしっかりして、学校が閉まるまで勉強。先生に質問して家に帰ってからも教科書を眺める日々。
トップに上り詰める人は才能ではなく、人知れず努力をしている事が分かります。
予習復習は必ずしてました。朝通学のときに教科書を読んで、授業のあとは学校の作業室に残って「もう学校閉めますよ」って追い出されるまで勉強してました。先生も残ってくれてるんで色々質問したりしながらこっそりまだ授業でやってない事を教えてもらったり。帰ってからもずっと教科書を眺めてました
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
課題を提出し終わって他の人が帰った時こそ人と差をつけるチャンスだと思って最後まで残っていたとか凄すぎます..。
学校の課題も自分が納得いくまで何回も作り直したりしました。他の人の提出物を見て落ち込んだりしながらもコノヤロー!と思ってまた頑張ったり。課題提出が終わると達成感からかどっと居残り組が減るんですけど、そんな時こそ私は周りと差をつけるチャンスだと思って必ず最後まで残ってました
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
1つの課題に3つ以上は作っていた。しかし上手くいかなくて辛くて何でできないんだろうって落ち込んだことは数え切れないほどあったと苦悩も書かれていますが諦めずに必死で作り続けているんです。
楽しいだけじゃなくて辛い事を経験しながらそれでも目を背けないで頑張っている事が分かります。
一つ課題が出るごとに必ず3つ以上は作っていました。それが出来るまでに何十個も失敗作を作った事も覚えています。途中上手くいかなくて辛くて、何で出来ないんだろうって落ち込んだ事は数え切れないほどあります。高校までの私だったらそこで諦めてましたが諦めたら後が無いので必死で作り続けました
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
パソコンとソフトを買って1日中CGざんまいです。平日頑張って土日は休むとか田島さんにはありません。とにかく必死で頑張っています。泣けてきます…。長編映画化希望です..。
入学して少し経ってから自宅にパソコンとソフトも買いました。何故なら休日CGをやってないとうずうずして我慢できなかったからです。それからは休日も朝から深夜まで風呂と飯の時間以外はずっとCGをやっていました。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
友達とも会わずに飲み会にもほとんど行かずに好きな趣味を全て封印してCGにのめり込む毎日。
その時期は友達とも全然遊ばなかったですし、飲み会も年で2回いったか行ってないかです。アニメも漫画も映画もゲームも全て禁止していました。嫌いなわけじゃないです。むしろ大好きです。でもわずか2年という短い期間で本気でプロのレベルになろうと思ったらそんな事してる暇あるわけないのです
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
出来た作品は多くの人に見てもらってダメ出しをもらう精神がまたすごい..。自分で作った作品は「よく頑張ったなぁ自分」と褒めていた事が情けなくなります..。
人に作品を見せて超絶な駄目出しを食らうこともありました「こんなんじゃ駄目だね」「これで就職するの?」泣くほど落ち込む事もありました。出来ない理由を探す事は簡単です。大人になると言い訳が上手になりますから。学校の教え方が悪い、あの人の見る目が無いとか。自然と逃げ道を探してしまう
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
人のせいにせずに努力が足りないからとさらに頑張る精神のタフネスさ驚くばかりです..。
そういう時私は必ず 『自分の作品が認められないのは努力が足りないからだ』 と思うようにしています。良い作品は必ず認められると信じてるから。でも私のように精神がガサツじゃない人もいるので万人にオススメ出来る訳じゃないですが私はそうやって自分の逃げ道を出来る限り排除していきました。
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
そして超濃厚な2年間で圧倒的存在感を放った田島光二さんの名は一気に日本中のCGアーティストに知れ渡る事になります。
そうやっているうちに段々と私の存在に気づいてくれる人が増えてきたと言うのが私の18歳から20歳の2年間です。もうみんな眠いと思うのでその後のフリー時代ことはまたいつかお話します。今やりたいことがある学生たち!頑張れ!俺も頑張る!寝る!
— Kouji Tajima 田島光二 (@Kouji_Tajima) November 21, 2014
けんすけ
大切なのは今直ぐにでもソフトを触って作品を作る事だと教えてくれていますね。